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絶滅の危機にある動物の保全に役立つ新たな技術

2008年6月27日アースウォッチ――

アースウォッチの研究者が画期的な技術を開発しました。この技術を使えば、絶滅の危機にある動物を捕獲することなく数多くモニターすることができます。南アフリカのロベン島ではアースウォッチの研究者がケープペンギンや他の海鳥の生息数調査を実施し、繁殖の成功率を明らかにしようとしています。そしてペンギンがリモコンカメラの前を通ると、その個体を認識して識別できる画期的なシステムを考案しました。

国際的環境保護組織アースウォッチとLeverhulme基金は、十九世紀初めには百万羽以上いたものが今日十七万羽以下に減ってしまったケープペンギンに着目しました。南アフリカのロベン島(*)に生息するケープペンギンは約2万羽ですが、昔ながらのタグを付けるやり方では全体の数パーセントしかモニターすることができません。ケープペンギンの胸部には黒い斑点模様があり、これは成体になってからは変化することがありません。また研究者によると同じ模様を持ったペンギンは二羽としてありません。そこでビデオ映像や静止画像から胸部の斑点が映ったペンギンを認識するシステムが考案されました。その画像から胸部の斑点を抽出し、それが個々のペンギンの生態学的固有の情報です。その固有情報をケープペンギンの個体情報と比較することによってビデオ撮影による個体識別が可能になります。

このプログラムを使えば、ペンギンの生活を侵害することなく、個体の行動や移動に関するデータをリアルタイムで収集することができます。ペンギン一羽一羽にバンドを付けるという強引な方法を避けるのに、この新たなシステムは有効です。

このプロジェクトを率いるアースウォッチの研究者でブリストル大学の物理学教授ピーター・バーハムは言います。「このシステムが完成すれば、正確で、量も多く質も高い、画期的な生息数データを生態学者や環境保護活動家が利用できるようになります。それに捕獲によるストレスやマーキングの副作用を動物に与えることもないので、動物にとっても理想的です」

良好な画像が抽出できれば個体識別の正確さはおよそ98パーセントです。現在の制約はカメラひとつで行っているために後ろに隠れた個体が見えない、光が弱い、といったことがあります。研究者たちはこれらの問題を、複数の高度な回転・傾斜・ズーム機能のあるカメラを使用し、また赤外線画像によって昼夜の撮影を可能にすることで解決しようと日夜努力しています。基本的な画像認識システムはすでにシマウマ、サメで試験済みで、原則的には複雑な模様をもった種類になら応用が可能です。

*英国学士院夏季科学展(6月30日から7月3日まで)でこの新技術の展示が行われました。

*ロベン島は主要な船舶航路の真ん中にあります。2000年、1万3千羽のペンギンが島でオイルまみれになりました。アースウォッチのプロジェクト“南アフリカのペンギン”では、レス・アンダーヒル博士、ロバート・クロフォード博士(海洋・沿岸管理学)、ブリストル大学のピーター・バーハム博士らが、原油流出事故が起きたときの影響を緩和するため、島の海鳥をモニターしています。2001年以来、アースウォッチはロベン島のペンギン調査を支援してきました。ケープペンギンは国際自然保護連合の2007年レッドリストで絶滅危惧種に指定されています。

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アースウォッチの調査プロジェクトには世界中から一般市民が参加しています。


 

■ 関連プロジェクト

南アフリカのペンギン

 
翻訳:アースウォッチ翻訳ボランティア
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