プログラムの成果

教師のリアルな体験が
子どもたちに感動を与える

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周囲への影響
冨山 光太郎
北海道

2005年カナダでコククジラの回遊調査に参加。毎年、理科の先生方を対象に経験を交えて環境に関する話をしている。

簡単にプロフィールを教えて下さい。
4月より遠軽町立遠軽中学校望の岡分校に勤務。児童自立支援施設内の中学校での理科教師の他、週3日午後から作業班学習としてチェンソーを手に林業作業を生徒と主に行っています。2000年初頭よりプロジェクトワイルドに関わり、現在はシニアファシリテーターとして環境教育に深く関わっています。NPO法人渚滑川とトラウトを守る会副理事長として、週末は「きれいな川日本一」の流れを誇る地域のネイチャーガイドとして活動しています。
プログラム参加によって環境教育への想いはどのように変化しましたか?
参加以前より環境教育には積極的に取り組んでいましたが、以後参加した経験を生かすように心がけています。また、学校外での活動が増えました。また、アースウォッチの活動とは異なりますが、5年後にはマレーシアでパームヤシのプランテーションや森を追い出されたオランウータンのリハビリテーションセンターを訪問し、ボルネオの熱帯雨林が抱える問題に触れる活動に参加しました。
将来野生動物の生態の研究を仕事にしたいと思っていた子どもの頃の私の夢を実現させていただいたプログラムでした。現在、教職員の現場は疲弊していますが、足元の自然に目を向けそこから地球環境に目を向けることを次世代に伝えることは重要です。そんな思いをいつまでも私に抱かせてくれる体験でした。
子ども達の驚きや感動はどのようなものがありましたか?
幼児〜小学校低学年対象にクジラの大きさに触れるワークショップを兼ねて報告会を行いました。海のない山間に住む子どもたちですので、クジラの大きさに目を輝かせて全身で活動をしてくれました。以後、中学校理科の授業の中でこの体験を活用していますが、生物のつながり、生物多様性に関わる授業においては通常の授業に比べ生徒たちの食いつきの良さを感じています。また、教職員団体でも理科の先生方を対象に毎年この経験を交えて報告を行なっていますが、参加者が環境への意識を変化させる様子を感じ取ることができています。また、保護者から「話をしてほしい」と依頼を受けることもあり、昨年の夏は地域の自然と体験したカナダの自然を交えて報告させていただく機会もありました。
なにか周囲に及ぼしたインパクトを物語る事柄があれば教えてください。
このプロジェクトに参加した報告を行った当時に担任をした生徒が、卒業後にガラパゴスへ研修に行ったことを報告してくれました。その生徒は大学卒業後、東京に暮らしていましたが「先生のように地域の自然に触れる生活がしたい」とUターンし実家の林業の仕事をしながら、同世代のなかまたちと過疎の町を盛り上げる活動をしています。