いつも道端や空き地で見かけるタンポポ。日本は、地域ごとに約30種類ものタンポポが自生しているタンポポ王国です。日本固有のタンポポ(「在来タンポポ」と言います。)も多く存在し、都市部にまだ自然が残されていた頃には、街の中にも存在していました。しかし都市化が進むと、より生育環境や繁殖特性が合っていた外来タンポポに置き換わり、今ではあまり見かけることがなくなりました。
では、いつも見ているタンポポは、何者なのでしょうか。
2015年に策定された「我が国の生態系等に被害を及ぼす恐れのある外来種リスト(通称:生態系被害防止外来種リスト)」には429種類の生物が掲載され、重点対策外来種の1つに「外来性タンポポ種群」も挙げられています。一方で外来タンポポも、いまや日本の生態系の一部として機能しているとも言われています。
日本における「生物多様性4つの危機」には、①人間活動による危機、②自然に対する働きかけの縮小による危機、③人間により持ち込まれたものによる危機、④地球環境の変化による危機、が挙げられています。
この調査では、3つ目の危機「人間により持ち込まれたものによる危機」の程度を、日本在来のタンポポと外来タンポポの地理的分布や雑種個体の頻度などから明らかにしていきます。
2024 年と2025年の調査により、外見上、在来種と考えて採取された試料の中に半数程度の割合で雑種が含まれることがわかりました。また、雑種にはいくつかのパターンがあり、外見や花粉の有無などからも雑種を推定できることが推測されています。そこで2026年度の調査では、頭花の外見的な特徴をタイプ分けし、雑種の特徴の詳細を明らかにすることで、在来種の推定の精度を高めるための基礎資料にしたいと考えました。
プログラム概要
ボランティアの役割
ボランティアは、普段の生活の中で見つけた在来タンポポの花(在来種はもちろん雑種、外来種もOK)を総苞(頭花の根元のがくのような部分)が見えるように写真をとり、採取します。
採取日、採取場所、頭花の特徴等をウェブサイトの調査入力フォームに入力し、写真を添付して送信します。調査票にも同じ情報を記入して、一つの封筒に一つの花と調査票を入れて、宛名ラベルと110円切手を貼り、郵送します。(調査票や宛名ラベルは、プログラム解説書の巻末にあります)
※一つの封筒には複数の花を入れないでください。複数の花を同封すると、花粉が混じり、分析できなくなります。必ず封筒を分けて郵送をお願いします。複数の花を送る場合には通し番号をつけて個々が識別できるようにしてください。
*花はポリ袋に入れて保存するとカビが発生します。必ず直接、紙の封筒に入れてください。
1. タンポポを見つけて、頭花を裏返して総苞が見えるように写真を撮る
2. 頭花を観察してどのタイプかをウェブサイトに掲載されている調査票に記入する。また、観測した場所の緯度経度をスマートフォンで調べる
3. その頭花を採取して紙封筒に入れる
4. ウェブサイトの調査入力フォームに2の情報を入力し、1の写真を添付して送信する
5. 3の封筒に調査票を入れ、定型封筒の場合は110円切手と宛名ラベルを貼って郵送する。
調査に関する特別な知識や技能はいりません。詳しくはプログラム解説書をご覧ください。
研究者の紹介

倉田 薫子(くらた かおるこ)先生
横浜国立大学 総合学術高等研究院生物圏研究ユニット 教授
植物系統進化学・植物地理学・植物分類学がご専門。植物の形態・保全・適応進化など研究活動に取り組みながら、教育活動にも積極的に従事。

秋山 幸也(あきやま こうや)先生
相模原市立博物館 学芸員(生物担当)
本調査の共同研究者。生態学・環境教育がご専門。相模原市自然環境観察員制度における市民参加調査の調査設計やアドバイザーを担当。
郵送到着締切6月4日(木)
参加登録料(このプログラムは参加登録料不要です)
無料
参加にあたり申込みは必要ありません。参加者が未成年の場合は、保護者の監督下で行うことを条件とします。
タンポポの花を郵送にて提出後、こちらの調査入力フォームに以下の必要事項を入力し、頭花の写真を添付して送信してください。
・観測者のお名前や連絡先
・タンポポを採取した日にちや場所(緯度経度)
・タンポポの頭花の特徴
※一つの封筒には複数の花を入れないでください。複数の花を同封すると、花粉が混じり、分析できなくなります。必ず封筒を分けて郵送をお願いします。
複数の封筒を郵送したい方は、一つの大きな封筒にまとめて入れて、郵送してください。封入した封筒には、番号をつけて、その番号を調査票フォームの名前の後ろに記入してください。
花はポリ袋に入れて保存するとカビが発生します。必ず直接、紙の封筒に入れてください。
8月に相模原市博物館で顕微鏡によるタンポポの花の分析のプログラムを開催予定です。花の分析結果をご連絡いたしますので、連絡先を忘れずご記入ください。
タンポポの分析にあたり、いただいた連絡先に問い合わせをする場合があります。また、調査の分析結果を報告するオンライン報告会のご案内も行います。
詳細は、プログラム解説書をご覧ください。