私たちの周りは、様々な生物であふれています。目立つ鳥やきれいな花の他にも、目に見えないほど小さな虫や土の中の菌類など、深山や密林にでかけなくても、身近な自然のなかにたくさんの生物がくらしています。地域の生物多様性は、長い地史的な時間と有史以来の人と自然の関りの中で形づくられてきました。生物多様性を理解するためには、「どんな生物がすんでいるのか」ということと、「生物たちがどのように関わりあってくらしているのか」を知ることが重要です。
このプログラムでは、静岡市とその周辺にある里山の植物や昆虫及びそれらの関りについて調査します。
一見何の変哲もないように見える都市近郊の自然のなかにも、まだよく分かっていない「もの」(生物)や「こと」(関係性)があふれているはずです。具体的には捕虫網を使ったりトラップを利用して、網羅的に昆虫を捕獲し昆虫相を調べます。また、歩き回ってどんな植物が生えているかを調べたうえで、その花粉をどんな昆虫が運んでいるのか、インベーダーのように侵略してくる生物は脅威になっているのかなどを調べます。
そうした調査を通じて都市近郊の里山生態系の一端を捉え、可視化することを目指しています。
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