モンゴル大草原の野生生物 Wildlife of the Mongolian Stepps

プログラム調査日程・空き状況・参加費用等、海外調査に関するお問い合わせは、アースウォッチ・ジャパン事務局にて承ります。info@earthwatch.jp までお気軽にお問い合わせください。


野生動物の生息地である大草原を保護するため、ハリネズミからシベリアアイベックスまで数多くの野生動物の生態を調査します。


A man on horseback scans the plains for wildlife

他の中央アジア諸国に比べ、モンゴルには多様性に富んだ野生動物が暮らしています。イクナート自然保護区には666平方キロメートルもの草原と乾燥ステップが混在した生息環境があり、多くの動物種にとって安全な生息場所になっています。しかし、保護区の内側であっても、イクナートの動物たちは密漁、違法採掘、過放牧による脅威に直面しています。近隣の地方自治体はモンゴル連邦政府の保護区を管理していますが、情報や財源不足から機能的な管理が実施できていません。

所どころ岩が露出している地域と半乾燥草原から成るこの広大な地域は中央アジアの野生動物にとって理想的な希望の地と言えるでしょう。あらゆる生息域で生存を脅かされているアルガリヒツジ、セーカーハヤブサ、クロハゲワシなどの動物にとって、ここは最後の拠りどころです。優雅なモウコガゼルやオグロガゼルの群れが保護地全域を自由に歩き回っています。過去数年にわたって、アースウォッチ調査チームは巨大な巻き角を持った世界最大のオオツノヒツジである準絶滅危惧種のアルガリなど、この地の野生動物の調査と保護に取り組んできました。

ボランティアはこのチームに参加して、ほんの一握りの人たちしか経験できないようなやり方で、この手つかずの自然を調査します。調査の成果は保護区のより良い保全管理政策の立案のために使われ、この壮大な自然とそれを拠りどころとする野生動物の保護に役立ちます。

ボランティアの役割

ボランティアは4輪駆動車で北部の山々を抜け、調査地である半乾燥ステップ草原に行きます。柵も舗装道路もほとんど無いモンゴルの広大な景観を満喫してください。1日に6~10キロメートルの距離を、プロジェクトチームのメンバーであるモンゴルの専門家や学生たちと一緒に歩きます。そして現地調査地点に着いたら、ボランティアは、次のような作業をします。

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Earthwatch volunteers radio-track wildlife
野生動物の無線追跡

研究者たちはすでにアルガリ、アイベックス、ハリネズミ、パラスレーサー(ヘビの一種)、チョウゲンボウに数頭ずつ発信機付きの首輪をつけています。これらの動物の居場所を研究者が追跡できるようになっているので、ボランティアはその無線遠隔測定データを集めます。さらに、まだ無線追跡装置をつけていない動物に発信機付きの首輪を装着する作業もします。9月チームはアルガリとアイベックスの群れをネットに追い込むのを手伝い、これらの動物に関するデータを収集し、安全に解放する手伝いをします。

Earthwatch volunteers hike to survey vegetation and wildlife
植生と野生動物の調査するハイキング

保護区全域の調査区画内で植物の大きさを計測し、種名を特定します。グループによっては設定された道を歩き、トカゲやアルガリを見つけて、それら動物の行動と位置情報を記録します。

A female kestrel in a nest with several chicks
ハゲワシとチョウゲンボウの追跡

夏の間は、ボランティアはこれら猛禽類の巣を探し、そのGPS位置を記録し、ひな鳥の大きさを測ります。

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