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私たちの化石燃料への依存度が、アメリカで最も美しい場所に数えられる、アカディア国立公園にどのような影響を与えているのか明らかにするため、研究者が120年分の調査データに追加するデータ収集を手伝います。
アカディアを構成する花崗岩の山々と島々の岩だらけの海岸線は、その美しさと野生動物達で有名です。ここは、昔ながらの、手付かずの自然が残るニューインドグランド地方です。私たちのパートナー組織であるアカディア国立公園スクーディック協会は、波が砕ける海岸線のすぐそば、スクーディック・ポイントの先端近くにあります。
アカディア国立公園には、驚くほど多様な野生動物が生息しています。この公園は、“鳥のスーパー・ハイウェイ”と呼ばれる、カナダと南アメリカの間を移動する渡り鳥のルートの途中に位置しています。研究者は公園内だけで23種ものウグイス科のムシクイを記録しました。さらに、この国立公園の湖や沿岸水域は、30種の魚類や、ヒトデやウニなどの様々な無脊椎動物の生息地になっています。
しかし、気温上昇や海の酸性化のような地球規模の変化は、この公園に深刻な被害をもたらし、野生動物の多様性にも脅威を与えています。アカディア国立公園の研究者たちは、近年の環境パターンと比較するために、過去120年間にわたる詳細な自然環境の観察データを収集しました。今回の探査で、ボランティアはこの長期にわたって集められたデータの中から類似のデータを探し出し、現在、アカディア国立公園が気候変動にどのような影響を受けているのかを明らかする調査を手伝います。アカディア国立公園のように比較可能な数多くの観察記録が残っている場所は、アメリカ合衆国内でもほとんどありません。
我々人間がアカディア国立公園にどのような変化をもたらしているのかを研究者が明らかにするのに手を貸してください。プロジェクトの調査結果が公園の管理方法に新たな視点を与え、この象徴的な国立公園を保護するのに役立つことを研究者は願っています。
どのような調査を手伝うのか。
ボランティアはアカディア国立公園のスクーディック半島の海岸線や森林を歩き廻りしながら、以下のような調査活動をします。
鳥類、植物、昆虫、潮間帯生物の観察ハイキング
毎日約2マイルの行程を歩きながら、森林の境界と潮間帯に生息する生物種、さらに、この森林を訪れたり生息している鳥類の個体識別をして記録します。
花が咲いている低木の記録
渡り鳥には重要な存在である、花が咲いたり、実がなっている在来の低木を記録します(2020年の調査チーム)。
カニの個体数調査
潮間帯でカニを採集し、外来種であるミドリガニと在来種のジョウナガニの個体数を数えます。また、研究者や公園管理者がアクセスして利用できるように、ボランティアはiNatualist やeBirdのような生物多様性を記録する市民科学アプリの使い方を学びます。