プログラム調査日程・空き状況・参加費用等、海外調査に関するお問い合わせは、アースウォッチ・ジャパン事務局にて承ります。info@earthwatch.jp までお気軽にお問い合わせください。
環境の変化は、数えきれないほどのわずかな違いとして現れます。皆さんの観察力を発揮し、世界で最も繊細で、美しい場所に数えられるフレンチピレネーで環境変化の兆候を見つけるのに手を貸してください。
他の山岳地帯と同様に、アンドラ公国のピレネー山脈の急斜面では、すでに気候変動が景観を変え始めています。実際、標高の高い場所に移動中の種や、低い場所に降り始めた種もいます。人間の土地利用の方法も、この自然界の秩序に変化をもたらしています。しかしこれまで、この特別な場所に人間がどのような影響を及ぼしてきたのかという調査は、ほとんど実施されていなかったのです。地元の組織が持続可能な解決策に取り組んでいる現在、気候変動の増加と人間の侵入がこの山岳地帯をどのように変え続けていくのかという疑問の答えを見つける必要があります。
この印象的な景色の中をトレッキングしながら、ボランティアは前述の答えを探す先発調査隊の一員になります。森林や高山草原の驚異的な生物多様性についてはあまり知られていません。ボランティアの調査チームは、生態系の主要種を特定し、それらがどのように変化しているのか突き止める手伝いをします。小型哺乳類の体重と身体測定をし、巣箱を確認したり、双眼鏡を使ってキンメフクロウや他の鳥類を探します。さらに、高山植物や樹木の成長具合を調べ、コウモリを見つけます。これらの調査作業は、研究者が動物たちの採餌や繁殖状況を知り、主要生物種を保護する最良の方法を見つけるのに役立ちます。また、植物の開花や結実、動物の採餌や繁殖などの時期を理解することは、動植物種のライフサイクルが互いに一致しなくなっているかどうかを気付くのにも役立ちます。生物種間のライフサイクルの不一致は、この生態系の健全さに深刻な結果をもたらす可能性があるのです。
どのような調査を手伝うのか
この目を見張るような美しい環境で過ごすボランティアの日々は多岐にわたっています。宿舎に近い調査地で作業する時もあれば、標高の高い山中を歩きまわることもあります。この調査期間中、木々に覆われた山腹から静かな谷間や広い牧草地まで、様々な田園風景を目にすることでしょう。ボランティは以下のような調査活動を手伝います。
.
小型哺乳類の観察
ノネズミやハツカネズミ、トガリネズミを捕獲し、計測データを収集してから安全に放し、それらの個体群の健康状態に注意を払います。
生物多様性の追跡調査
12個あるサンプリング拠点ごとに、そこで見つけられる全ての植物と動物を記録し、鳥類やフクロウのために設置された100個以上の巣箱の中から数個をチェックし、研究者が設置した自動撮影カメラの画像を確認します。
樹木の成長調査
植林された2種類のマツの生存率と成長具合を評価し、さらに様々な標高で樹木の成長率を計測してデータを収集します。