アースウォッチ・トークス「もっとも身近だけど、とっても難しい!タンポポの話」を5月17日(金)19:00 – 20:00に開催。

アースウォッチ・トークスとは

アースウォッチの運営に携わる多彩な役員や、活動を指導してくださっている研究者の皆様による講演プログラムです。生物多様性の保全にどう関わるかなど、各々の専門と体験から語っていただくシリーズです。
SDGsのターゲット「13. 気候変動に具体的な対策を」、「14. 海の豊かさを守ろう」、「15. 陸の豊かさも守ろう」について具体的な活動例を、野外活動の意義や楽しさも含めて紹介、2022年のCOP15で決定された「2020年以降の生物多様性に関する世界目標」に関する話題を紹介など、多岐にわたる内容をお楽しみいただきながら、アースウォッチの活動や理念の特長をご理解ください。

第十四回 5月17日(金)19:00 – 20:00「もっとも身近だけど、とっても難しい!タンポポの話」
相模原市立博物館学芸員 秋山 幸也

相模原市自然環境観察員制度における市民参加調査の調査設計やアドバイザーを担当。
アースウォッチでは、「日本固有のタンポポ全国調査プログラム」にて共同研究者として指導。
ご専門は生態学・環境教育。

タンポポはおそらく、子どもから大人まで最もよく知られた野草の一つだと思われます。しかしそのタンポポが、じつは一筋縄ではいかない、とても難しい植物であることは意外と知られていません。
かつて、高度経済成長期末期に自然環境の悪化が社会問題化してきたころ、在来種のニホンタンポポが、外来種のセイヨウタンポポに置き換わっているという現象が話題になり、「タンポポ調査」と呼ばれる市民参加型自然調べが全国的に行われるようになりました。
当時は、セイヨウタンポポがニホンタンポポを駆逐して分布を広げているという一種の「誤解」が広まってしまい、セイヨウタンポポが悪玉となり、ニホンタンポポが絶滅の淵へと追いやられているイメージが定着してきたようです。
ところが、話はそう単純ではないことが、近年のタンポポ調査の進展によりわかってきました。今、私たちが市街地などで目にしているタンポポの多くが、在来種のタンポポと外来種のセイヨウタンポポの「雑種」です。典型的なセイヨウタンポポはむしろ少なく、一見すると在来種のような外見の雑種が急速に分布を広げています。
このようなことを踏まえ、今回はまず、セイヨウタンポポと在来種のタンポポの生育環境の違いを紹介した上で、在来種のタンポポを追いやったのは誰なのかを考えます。そして、繁殖方法から見た両者の生態の違いや、雑種の見分け方についても解説します。このトークイベントを通じて、身近で不思議なタンポポについて、より深く知るきっかけにしていただければと思います。

また、アースウォッチでは全国規模でタンポポを調査する「日本固有のタンポポ全国調査プログラム」を実施しています。タンポポに興味を持った方は、こちらの調査にも参加してみませんか?

調査の詳細はこちらをクリックしてください。

申し込み:Zoomによるオンライン形式(無料、事前申し込み制)

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次回 2024年8月を予定

 

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