アースウォッチ・トークスとは
アースウォッチの運営に携わる多彩な役員や、活動を指導してくださっている研究者の皆様による講演プログラムです。生物多様性の保全にどう関わるかなど、各々の専門と体験から語っていただくシリーズです。
SDGsのターゲット「13. 気候変動に具体的な対策を」、「14. 海の豊かさを守ろう」、「15. 陸の豊かさも守ろう」について具体的な活動例を、野外活動の意義や楽しさも含めて紹介、2022年のCOP15で決定された「2020年以降の生物多様性に関する世界目標」に関する話題を紹介など、多岐にわたる内容をお楽しみいただきながら、アースウォッチの活動や理念の特長をご理解ください。
第十六回 12月20日(金)19:00 – 20:00「日本固有のタンポポ全国調査プログラム 2024年成果報告会」
横浜国立大学 総合学術高等研究院生物圏ユニット 教授 倉田 薫子
相模原市立博物館学芸員(生物担当) 秋山 幸也
植物の形態・保全・適応進化など研究活動に取り組みながら、教育活動にも積極的に従事。
アースウォッチでは、少年院の矯正教育に取り組む「たんぽぽプロジェクト」、「日本固有のタンポポ全国調査プログラム」で指導。
専門は植物系統進化学・植物地理学・植物分類学。
相模原市自然環境観察員制度における市民参加調査の調査設計やアドバイザーを担当。
アースウォッチでは、「日本固有のタンポポ全国調査プログラム」にて共同研究者として指導。
ご専門は生態学・環境教育。
タンポポは身近な存在でありながら、実は科学的に解明されていないことが多い植物です。今、私たちが市街地などで目にしているタンポポの多くが、在来種のタンポポと外来種のセイヨウタンポポの「雑種」です。典型的なセイヨウタンポポはむしろ少なく、一見すると在来種のような外見の雑種が急速に分布を広げています。
アースウォッチでは、2024年4月から6月末にかけて「日本固有のタンポポ全国調査」を開催し、在来タンポポを採集するボランティアを呼びかけ、全国から130件のタンポポの花が集まりました。8・9月には、それらを相模原市立博物館で分析する「バックヤード・プログラム – 博物館での花粉分析教室」を開催し、郵送されたタンポポから花粉を採取し、顕微鏡で観察して在来種か雑種か見分ける活動を行いました。
この報告会では、在来種として送られた花のうち雑種が何割混合していたかや、採集された地域の環境と在来種及び雑種生息の相関関係などについて解説します。
ボランティアとして協力された方はもちろん、タンポポ調査に興味がある、次回参加してみたい方など、どなたでもご参加いただけます。
日本固有のタンポポ全国調査の詳細はこちらをご覧ください。
バックヤード・プログラムの詳細はこちらをご覧ください。
申し込み:Zoomによるオンライン形式(無料、事前申し込み制)
次回 2025年3月を予定