アースウォッチ・トークスとは
アースウォッチの運営に携わる多彩な役員や、活動を指導してくださっている研究者の皆様による講演プログラムです。生物多様性の保全にどう関わるかなど、各々の専門と体験から語っていただくシリーズです。
SDGsのターゲット「13. 気候変動に具体的な対策を」、「14. 海の豊かさを守ろう」、「15. 陸の豊かさも守ろう」について具体的な活動例を、野外活動の意義や楽しさも含めて紹介、2022年のCOP15で決定される「2020年以降の生物多様性に関する世界目標」に関する話題を紹介など、多岐にわたる内容をお楽しみいただきながら、アースウォッチの活動や理念の特長をご理解ください。
第七回 11月24日(木)19:00 – 20:00「世界が注目するキーワード“自然共生”とは? 生物多様性条約の新たな展開」
横浜国立大学環境情報研究院 教授 松田 裕之
北海道や屋久島の自然や水産資源に関する各種の委員会の委員を務め、
現在、横浜国立大学ユネスコチェア
「生物圏保存地域を活用した持続可能な社会のための教育」チェアホルダー
日本MAB(人間と生物圏)計画支援委員長、アースウォッチ・ジャパン理事。
専門は生態学、水産学、環境リスク管理。
国連で定められた生物多様性愛知目標の新しいものには、陸域17%、海域10%となっていた自然保護区などを、2030年までに30%にする「30by30」という野心的な目標が掲げられています。その際に注目されているのが、OECM(Other effective area-based conservation measures:その他の効果的な地域をベースとする保全手段)です。OECMは、自然保護区以外で生物多様性に富む地域を保全するもので、これからは自然保護区とOECMを合わせて30%の地域の保全を目指すことになります。
同時に進んでいる動きが、自然を人間と対立したものとして捉える自然観から、人間を自然の一部として捉える自然観に変わりつつあることです。OECMの目指すところも、私たちアースウォッチの市民調査も、実はこの自然観と密接に関わっています。
今回は、2022年12月に予定されている生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)の開催に先立ち、松田先生から生物多様性の主流化を目指す「30by30」について解説いただき、自然との共生について考えていきたいと思います。
申し込み:Zoomによるオンライン形式(無料、事前申し込み制)
第八回 2023年1月18日(水)19:00から
隔月に開催予定です。